特別講演に福岡伸一先生を招いて

080723_011.jpg  佛立教育専門学校と佛立研究所共催の「第17回研究発表大会」が、去る3月26日、宗務本庁四階宗会議場で開催された。
大会は玄題三唱の後、佐藤日凰宗務総長と福岡日雙佛立教育専門学校長の挨拶、講有上人のご訓示(佐藤総長が代読)の後、分子生物学者で青山学院大学教授の福岡伸一先生より『生物と無生物のあいだ』と題して特別講演をいただいた。
先生は京都大学卒業後ハーバード大学医学部研究員、京都大学助教授等を経て青山学院大学教授となり、専門分野で論文を発表するかたわら一般向けの著作や翻訳も手がけておられ、主な著書に『もう牛を食べても大丈夫か』『ロハスの思考』など多数ある。
そして、絶え間なく分解と合成を繰り返しながら全体として平衡状態が保たれているという動的平衡論から080723_02.jpg「生命とは何か」という問題を問い直した講演のテーマでもある『生物と無生物のあいだ』は50万部を超えるベストセラーとなり、昨年のサントリー学芸賞と新書大賞をダブル受賞されている。
講演でも、動的平衡論や狂牛病の問題、またオランダの画家フェルメール等についても触れられ、生命の話を進められた。
特に仏教の「一念三千」の教え、一人の中に宇宙全体の教えが折りたたまれているという教えは、まさに、細胞一つのDNAの中に全ての情報が書き込まれていることと通じるとお話いただいた。
福岡先生の特別講演の後は昼食・休憩に入り、午後から研究発表のプログラムに入った。

◎ 当日の研究発表者と演題

1.御遺文編集の一断面
― 観心本尊抄本文について ―

      客員研究員 竹部日同師

2.『てこのかたま』の研究 その2

          学校講師   小川立恵師

3.開導聖人の四弘誓願の実践

           学校別科生 村田信昂師

4.御妙判図解化の作業から
― 日頂上人と富木常忍氏との関係の一考察 ―
― 富木尼御前についての私見 ―

     研究員    野口清継師

5.他教団及び企業の教育に関する調査報告
◇企業ベンチマーキング報告

     研究員   局  良鳳師

◇モルモン教の調査報告

           研究員   指田隆行師

◇大本教他全体のまとめと
これからの宗門がめざすもの

   研究員   河内良説師

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 最後に佛立研究所所長・植田日事師の閉会の辞をもって、この日の研究発表大会が盛況裡に終了した。