081127_132601.jpg                         11月27日(木)佛立研究所研究員会議が開催され、小発表を弘通研究部門から札幌・信廣寺、石岡正則師が、教学研究部門から二師、横浜・照隆寺、前島照力師、和歌山・妙経寺、吉川廣京師から発表がありました。それぞれのテーマは石岡師より「佛立青少年の『悩み』と相談者との関係について-アンケート集計の結果をもとに-」、前島師より「扇全『口伝の御指南』から拝見する教弥実位弥下の御意」、吉川師より「御法門における譬喩に関する一考察」  というものでした。 

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る11月15日(土)札幌・信廣寺を会場に、佛立研究所第29回公開講演会を開催し、現在各分野から引っ張りだこの、関西大学社会学部教授 木村洋二先生を講師に招き、「笑いを科学する」-笑い測定機の冒険-というタイトルで講演を頂いた。                

                

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 木村先生が笑いを科学し始めたキッカケは、ワライタケを食べて3時間笑い続け、その笑っているときは何もできず「笑いとは何か」と思案したことに端を発したとのこと。その後の研究から、身体と精神のジョイントをなし、免疫強化・抗ストレス機能を果たす「笑いの量」をどうやって量るのかを、横隔膜の振動から測定することができることを発見。その“笑い”の単位を“aH”(アッハ)と名付け、その測定機器の試作機が完成し、笑いの量や質を客観的に解析できると言う。さらに笑いは、シンクロし、アイコンタクトで笑いが人に移り、笑いは移っても人にあげてもなくならない、むしろ増えていくもので、命の共鳴ができていくもの、笑いは最高の哲学であると。また先生は、笑顔と笑いの子育て支援プロジェクト「赤ちゃんと笑おう」を形成し、笑いからうまれる教育を重視した新たな可能性を見いだしている。

関西大学教授という肩書きのほか、ソシオン研究プロジェクト・ユニット主幹、日本笑い学会の副会長としてご活躍。2010年には関西大学で、健康文化学部・ユーモア学科があらたに開設され、それに伴い「ユーモア科学」という小専攻をつくられ、世界へまじめな「笑いの科学」が発信されることを念願されている。

講演は終始和やかにすすめられ、講演後の質疑応答では、専門の社会学的見地によるキリスト教と仏教との比較対照の中から、仏教的思想こそが未来の社会を明るくする生き方という話もあり、仏教の優位性と佛立信心の可能性を再確認できる内容でもあった。

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開催受け入れ寺院・信廣寺の御住職 姫井日覚導師は「当山は、17世講有・石岡日養上人、先住・佐々木日喜上人のご遷化という相次ぐ悲しみを経験しました。しかし、その悲しみから立ち直るのは、『笑い』であると教務にも呼びかけ、『笑顔で、楽しく、喜びに溢れる寺院づくりを!』との思いをもちつつ今日までご奉公してまいりました。そういう私たち信廣寺教講にとって、この度の講演会の講師として木村先生をお招きし、笑いのお話を聴講させていただけたことは、最もふさわしい方とご縁を結んでいただけたと大変ありがたく、随喜しております」と御礼の言葉を述べられた。

当日の参加者は、信廣寺門末の教務・信徒あわせて348名。皆、表情に笑みをたたえ、心も爽やかな笑みを蓄えつつ散会した。

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